盆栽で心にゆとりのある暮らしを楽しむ【濱西慎一】

盆栽で心にゆとりのある暮らしを楽しむ【濱西慎一】

こんにちは、濱西慎一です。

盆栽は昔から多くの人に親しまれてきた趣味であり、その歴史も長いと言えます。なんとその起源はおよそ1300年ほど前の中国だと言われていて、そこから日本に伝わったそうです。日本では平安貴族などの趣味としても親しまれていたのだとか。

種や苗から丁寧に育て手塩にかけた樹は、もしかしたら自分の子供のように可愛く見えてしまうのかもしれません。

盆栽を趣味にするメリット・デメリット

盆栽を趣味にするメリットやデメリットは一体どのようなものでしょうか?

盆栽を趣味にするメリット

盆栽を趣味にするメリットはたくさんありますが、いくつかを挙げてみたので見てみましょう。

ひとりでも楽しむことができる

自宅で楽しむ盆栽は、基本的にひとりで作業を行うことになります。誰かと共に何かを創り上げていく楽しみ方はできませんが、植物に心を癒されながら静かに時間と向き合うことができる趣味です。

流行に左右されることもあまりないため、誰かと比べることもなく心穏やかに楽しむことができます。

また、盆栽は毎日しっかりと水をあげなければいけないということで、毎日のルーティンをつくりやすいというメリットがあります。朝起きてすぐに水をあげることにすれば、毎日気持ちの良い朝を迎えられることもメリットです。

植物を通じて季節を感じることができる

盆栽は自宅でできる趣味とはいっても、家の中だけでずっと植物を育てるのは難しいですよね。植物には日光が必要なので、定期的に外に出して光合成をさせてあげる必要があります。そのため、外の天気や気温を気にするようになるでしょう。

それから、植物は四季折々で姿形を変えるもの。新芽が出てきたら「春だな」と感じたり、モミジの紅葉を見て「秋だな」と感じることもあるでしょう。大人になると周りの風景からゆっくり季節を感じる機会が減っていく方も多いのですが、植物を通じて季節を十分に楽しむことができるのも、盆栽を趣味にする醍醐味と言えるのではないでしょうか。

様々な知識を得ることができる

盆栽を趣味にすると、まず育てたい植物のことを良く知らなくてはいけませんね。美しく元気に育てるために上手な育成方法を学ばなくてはいけないのは園芸とも同じですが、盆栽の場合は一本の幹を美しくするための魅せ方、つまりカッティングの方法や鉢の種類などにも気を遣わなくてはなりません。

鉢も種類が多く、しっかり学ぼうとすると奥が深いものです。色や形、質感だけではなく、焼き物の知識なども得ることができるかもしれませんね。

新しいことが知りたい、挑戦してみたいという方にはぴったりの趣味です。

初期費用は思ったよりかからない

盆栽の道具

テレビなどで盆栽を見ると、数万円もする高額な盆栽が取り上げられているのを目にしますよね。その影響で「盆栽は高額な趣味だ」と考えている方もいるんじゃないかと思います。

確かに高額な木や鉢は存在しますが、全てがそうであるという訳ではありません。園芸用の鋏やジョウロなど必ず必要なものもありますが、初心者の装備としてはほとんど100均で揃えられるものです。

むしろ、初めから高額な樹木や鉢を揃えてしまうと、勝手が分からず枯らしてしまったり、鉢を割ってしまったりするおそれがありますので注意が必要です。

盆栽の魅力を理解し、育て方にも慣れてきたころに検討すると良いでしょう。

盆栽のデメリット

盆栽は植物、つまり生き物なので、定期的に水をあげなければ枯れてしまいます。そう考えると、長く家をあけることができなくなるというのはデメリットと言えます。旅行などで数週間家を空ける場合には、代わりに水をあげることができる人を手配する方がよさそうです。

また、盆栽は育てる過程も楽しむものですが、一番美しい状態まで育てるには地道な努力が必要です。過程を楽しめない方や、すぐに結果を求めたい人にはあまり向いている趣味だとは言えないでしょう。

盆栽鉢の条件

盆栽鉢を選ぶ際に気を付けることをいくつか紹介します。

  1. 通気性が良い
  2. 保水性・排水性が良い
  3. 形や大きさが合っている
  4. 太陽熱を吸収できる

最低限、この4つの条件を満たしているものが望ましいと言えます。樹形によっても合う鉢は変わってきますし、何よりメインは植物なので植物を引き立ててくれる鉢を選びたいものですね。

盆栽鉢の種類

盆栽鉢の種類は、厳密に言うととても様々な種類があり、例えば縁や角、胴、深さ、足の形状などにもそれぞれ名前がついています。

鉢の色もこだわる人はもちろんこだわりますし奥深いのですが、今回は一番基本的な「仕立て鉢」と「化粧鉢」について紹介したいと思います。

仕立て鉢

仕立て鉢

一般的に「植木鉢」と言われてイメージするような薄茶色(レンガ色)の素焼きの鉢のことで、駄温(だおん)鉢などとも言われることがあります。比較的安価で入手できます。

通気性や保水性、排水性にも優れているので成長が早く、最終的に化粧鉢を使う方も若い樹木を育てる際には仕立て鉢を使うという事が多いです。また、弱ってしまった木を養生するためにもこの鉢が使われます。

化粧鉢

化粧鉢

よく盆栽を鑑賞する時に見る、綺麗な鉢です。特殊な染料を使って絵が描かれた絵付け鉢(染付け鉢)や陶磁器、変わり鉢など色々な種類があります。植物の色を引き立てるために様々な色彩や形状のものがあり、化粧鉢を見ているだけでも楽しいほどです。

こちらは見た目が華やかで、化粧鉢をコレクションするような愛好家もいるほどですが、仕立て鉢に比べると水はけが悪くなってしまいます。

まとめ

盆栽を趣味にするメリットや必要なものなどを紹介しました。盆栽は園芸より少し難しいなんて言われることもありますが、そのぶん様々な点にこだわりを持てる趣味なのではないかと思います。

突き詰めれば確かに高額な樹や化粧鉢はありますが、初心者でも簡単に十分必要なものを揃える事が出来ます。

マイ鉢と一緒に緑豊かな趣味ライフも良いかもしれませんね。

Posted by hamanishi