定年後の趣味探しに!初心者でも始められる陶芸の魅力と始め方【濱西慎一】

定年後の趣味探しに!初心者でも始められる陶芸の魅力と始め方【濱西慎一】

こんにちは、濱西慎一です。

最近、友人と近所の喫茶店でゆっくりとお茶を飲む時間が増えました。現役時代は忙しなく過ごしていましたが、時間にゆとりができたおかげで、これまではできなかった小さな楽しみを一つひとつ見つけています。趣味を見つけるということは、人生をより豊かにすることに繋がるなと改めて感じます。

そこで今回は、そんな豊かな時間を過ごすための趣味として、ぜひおすすめしたい「陶芸」についてご紹介したいと思います。一見すると難しそうに思えるかもしれませんが、実は陶芸はシニア世代にこそぴったりの、奥深く、そして温かい魅力に満ちた趣味なのです。

「陶芸」がシニアにおすすめな理由とは?

「陶芸」がシニアにおすすめな理由とは?

陶芸がシニアに好まれるのには、いくつかの理由があります。

まず、五感をフルに使うことができる点です。陶芸は、土をこねる時の独特の感触、ろくろを回す時の滑らかな感覚、乾燥していく土の匂い、そして窯の中で徐々に色が変わっていく様子を目で見て、出来上がった器で食事をする…など、土に触れ、ものづくりをするというシンプルな作業が、脳を活性化させ、感性を磨くことにも繋がります。

次に、体力に自信がなくても楽しめるという点も大きな魅力です。陶芸は、力任せに何かをするというよりは、繊細な手の感覚と集中力が求められます。重労働ではなく、主に座って作業することが多いため、年齢を気にせず自分のペースでじっくりと取り組むことができます。無理のない範囲で体を動かすことは、健康維持にも良い影響を与えてくれるでしょう。

そして何より、自分の手で作った器を「使う」という喜びです。既製品の器ももちろん素敵ですが、自分で形を作り、模様をつけ、焼き上げた世界に一つだけの器には、特別な愛着が湧きます。自作の湯呑みでお茶を飲んだり、お皿に料理を盛り付けたりすることで、日々の食事がより一層豊かで、特別な時間になります。友人や家族に手作りの器をプレゼントするのも喜ばれますよ。

陶芸を始めるには?

陶芸を始めるには?

「陶芸を始めてみたいけど、何から始めればいいの?」と思っている方も多いのではないでしょうか。陶芸を始める方法はいくつかありますが、私が一番おすすめしたいのは「陶芸教室に通う」という方法です。

陶芸教室では、プロの講師が基礎から丁寧に教えてくれるので、全くの初心者でも安心して始めることができます。また、窯やろくろといった高価な道具や、様々な種類の粘土、釉薬(ゆうやく)といった材料も揃っているので、手ぶらで気軽に始めることができるのもメリットです。

さらに、教室によっては同じ趣味を持つ仲間との交流も生まれるため、新しい出会いの場にもなります。同じ作品作りをしている仲間と談笑したり、お互いの作品を見せ合ったりすることは、定年後の生活に張り合いを与えてくれることでしょう。

最近では、自宅で陶芸ができる「陶芸キット」も販売されています。キットには必要な粘土や道具が一通り入っているので、まずは気軽に試してみたいという方におすすめです。ただし、自宅では焼成ができないため、窯を持つ業者に依頼するか、焼成サービスのある教室を利用する必要があります。

陶芸を始める前に知っておきたいこと

陶芸を始める前に知っておきたいこと

陶芸を始めるにあたって、事前に知っておくとよりスムーズに楽しめるポイントをいくつかご紹介します。

陶芸にかかる費用の目安

趣味を始めるにあたって、費用がどのくらいかかるのかは気になるところですよね。ここでは、陶芸を始めるにあたってかかる費用の目安を簡単にご紹介します。

一番手軽に始められるのは体験教室です。3,000円〜5,000円程度の費用で、粘土代、道具のレンタル料、焼成費用が全て含まれていることが多く、気軽に陶芸の雰囲気を味わうことができます。

本格的に続けたい場合は、月謝制の陶芸教室が一般的です。月謝は5,000円〜15,000円程度が目安で、これに加えて粘土代(グラム単位)、焼成費用、釉薬代などが別途かかることが多いです。教室によって費用体系が異なるので、事前に確認しておくと良いでしょう。

自宅で陶芸を始める場合は、初期費用として数千円の陶芸キットから始められます。しかし、ろくろや電動ろくろ、窯などを揃えようとすると、数十万円〜数百万円とかなり高額になります。そのため、最初は教室に通うか、焼成サービスを利用するのが現実的と言えます。

失敗も、大切な思い出になる

陶芸では、長い時間をかけて形を作り上げた作品が、最後に窯で焼く時にひび割れてしまったり、形が崩れたりすることがあります。一生懸命作った分、もしかしたらショックを受けることもあるかもしれません。

しかし、私の周りの陶芸経験者の方々は口を揃えてこう言います。「失敗作も、個性があって愛おしいものだ」と。

この失敗は、粘土の乾燥が不十分だったり、厚みにムラがあったりすることが主な原因です。教室の講師は、そうした失敗の原因を丁寧に教えてくれます。失敗から学ぶことで、土の扱い方や乾燥のコツを掴み、次の作品がもっと良いものになる。陶芸は、失敗も大切な「学び」として受け入れ、楽しむことができる奥深い趣味なのです。

趣味の陶芸ではどんな作品が作れる?

 

趣味の陶芸ではどんな作品が作れる?

陶芸というと、お茶碗やお皿などを想像する方も多いと思いますが、実は作れるものの幅はとても広いです。

日用品

まずは、日々の暮らしに溶け込むような、実用的な器から挑戦するのがおすすめです。毎日の食卓で使うご飯茶碗や湯呑み、コーヒーやお茶を楽しむためのマグカップは、自分で作ると愛着が湧き、日々の食事がもっと楽しくなります。お料理を盛り付けるお皿や、ちょっとしたおかずを乗せる小鉢など、種類は様々です。

最初は簡単な形から始め、慣れてきたら、少しひねりを加えた複雑な形にも挑戦してみてください。釉薬の色や模様のつけ方を変えるだけで、同じ形でも全く違った雰囲気に仕上がります。

オブジェ

日用品を作ることに慣れてきたら、自分の感性を自由に表現するオブジェ作りに挑戦してみるのも面白いです。部屋の雰囲気を彩る花瓶や、玄関に飾る置物、壁にかけるレリーフなど、作るものの可能性は無限大です。

土の質感や形を活かして、自然の景色や抽象的なイメージを表現することもできます。誰のためでもない、純粋に「自分が作りたいもの」に向き合う時間は、何にも代えがたい喜びを与えてくれます。

小物

陶芸は、大きな作品だけでなく、身近な小物作りにも向いています。食卓を彩る箸置きや、洋服のアクセントになるボタン、ブローチといったアクセサリーも作ることができます。これらは比較的短い時間で完成させることができ、小さな作品の中に個性を詰め込む楽しさがあります。

ご家族やご友人にプレゼントするのにもぴったりです。また、小さな作品は自宅のオーブンで焼成できる粘土を使えば、さらに気軽に挑戦できます。

濱西慎一が実際に陶芸体験をしてみた

濱西慎一が実際に陶芸体験をしてみた

先日、思い立ったが吉日とばかりに、私、濱西慎一も近所の陶芸教室で体験をしてきました。

電動ろくろを使うのは初めてでしたが、講師の方が丁寧に教えてくださり、不器用な私でもなんとか形を作ることができました。最初は土が思うように回らず、何度も形が崩れてしまいましたが、そのたびに講師の方の優しい言葉とアドバイスに助けられました。

土の冷たい感触、ろくろのモーター音、そして自分の手で土が徐々に器の形になっていく様子は、まさに非日常的な体験で、時間を忘れて没頭してしまいました。完成した作品はまだ手元にはありませんが、仕上がりが今からとても楽しみです。

「陶芸をやってみたいけれど、自分にできるだろうか…」と迷っている方もいるかもしれませんが、心配はいりません。実際にやってみると、想像していた以上に楽しく、そして奥深い世界が広がっていました。

まとめ

今回は、定年後の趣味として「陶芸」をご紹介しました。

土という、私たちの足元にあるシンプルな素材から、自分の手で一つの作品を作り上げる。それはまるで、これまでの人生を振り返り、これからの人生を形作っていく作業のようです。

体力に自信がない方でも、年齢を重ねてもずっと続けられる陶芸。もし興味を持たれたら、まずは一度、お近くの陶芸教室を調べて体験に行ってみてはいかがでしょうか。土と向き合う時間が、あなたの新しい人生をより豊かなものにしてくれるはずです。

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Posted by hamanishi